1.概要
プラットフォーム化とは、文字通り製品の技術的な土台となる部分を指し、企業内の複数の製品や製品群に共通に用いられる基盤技術のことであり、中核的な共通部品を指します。
多くの企業では製品開発において、成功した製品を基本プラットフォームとして新しい製品を展開しています。
2.参考例
プラットフォーム化は、「モジュール化」「標準化」「共通化」の集合体によって形成されます。
【モジュール化】
部品や機能を独立した単位に分割する手法です。独立したモジュールに分割することにより、機能や性能をモジュール単位で評価できるため、製品に組み込まずとも、部分的な完成度を早期から高めることが可能です。
【標準化】
品質・性能が確保された汎用的な部品を標準部品として定義します。求める性能や形状をもとに部品検索ができる仕組みを構築することで、新部品の登録する件数が削減し、作業の効率化に繋がります。
また、新規部品の抑制に伴い新図作成や在庫管理にかかる工数削減ができ、既に品質・性能が確保されている部品を用いることで設計品質向上に寄与します。
【共通化】
複数の製品間で、共通に使用される部品を指します。いくつかの製品間の共通項を増やすことを意味しており、製品固有の部品を削減し、汎用性の高い共通部品を複数の製品に使用することで、各種コスト低減を目指す取り組みです。
3.プラットフォーム化のメリット・デメリット
【メリット】
・製品開発におけるリードタイムや段取り時間の短縮
・生産ラインの複雑化防止
・在庫数量の削減
・部品数の減少による検査時間の削減
・配送コスト削減
【デメリット】
・部品間の相互依存性が高いため、部品間の調整コストがかかる
・プラットフォーム化の部分を変更することによって、全体の変更に繋がってしまう
・プラットフォーム化をするために、多くの時間を要する
・プラットフォームをもと開発設計をするため、独自性や個性が失われる