1.概要
軸と穴とが互いにはまり合うときの寸法差から生じる関係を ”はめあい” と言います。はめあい公差を図面で適切に指示することで、それぞれの目的に合った軸と穴が出来上がります。
2.寸法公差
図面に記載する数値がその設計物の目標値となります。部品を製作する際に、目標値に対して許容できる範囲を寸法公差として規定します。
寸法公差は図面の中で精度が必要な箇所に記入します。その他の部分は標準公差(一般公差)を適用することになり寸法公差の表示を省略します。
下表は削り加工部品の公差表(JIS B 0405)になります。
精級、中級、粗級、極粗級 の4種類の公差規格が定められています。
図面表記:Φ10±0.2の場合、Φ10がセンター値で Φ9.8 から φ10.2 が許容範囲となります。
3.3種のはめあい方法
(1)すきまばめ
軸と穴の間にすきまがあるはめあいを「すきまばめ」といいます。
(2)中間ばめ
穴の最大許容寸法より軸の最小許容寸法が小さく、穴の最小許容寸法より軸の最大許容寸法が大きいという
相反する条件を 「中間ばめ」 といいます。
(3)しまりばめ
軸と穴の間にすきまがなく、必ずしめしろがある状態を 「しまりばめ」 といいます。