1.概要
生産治具を用いる目的は主に3つあります。
①組立時間の短縮
②組立精度を高める
③品質標準化
生産治具には①②③を考慮した機能と形状が求められます。
2.生産治具で重要なポイント
位置決めの再現性
組立ばらつきを最小にするために、位置決めピンなどで部品の位置が決まる構造にします。
平面度・平行度・直角度を重視
生産治具自体の精度が保たれていないと製品の品質も下がってしまいます。生産治具を構成する部品にも平面度・平行度・直角度を重視します。
部品の固定
位置が決まっていても部品が固定できていないと精度の高い製品はできません。また部品に変形や傷が入るような固定方法だと同様に品質が高い製品はできません。例えばクランプなどで部品を固定する際には以下の3つの機能を満たすことが重要です。
・部品の確実な保持
・部品が変形しない
・部品に傷がつかない
↓
適切な力で保持ができる固定方法
使用性(使いやすさ)
生産治具は誰もが使えるよう単純な作業方法が生産性の向上に繋がります。
メンテナンス性
作業で生産治具に不具合が出た場合などには、直ぐに修理できるような生産治具の構造を心がけることで生産ロスを最小限に抑えられることに繋がります。摩耗や腐食が懸念される部品についても同様の配慮が必要です。
まとめ
生産治具は組立を行う際の補助器具として 品質・価格・納期の改善 に大いに役立ちます。製品の試作品が完成したら実際に生産治具を使用してみて効果を体感することがとても重要です。