組み込み機器の開発・設計の流れについて
組み込み機器の開発を行うにあたり、要求された機能を満足することは当然のこと、いかに、製品の品質を満足し、また、手戻りなく効率的な開発を行うことが重要となります。ここでは、設計品質や開発期間の短縮を意識した組み込み機器の開発・設計の流れ(開発フロー)について、ご紹介したいと思います。
開発・設計の流れ
組み込み機器の開発・設計にあたっては、仕様検討・構想設計・詳細設計から開発完了まで、重要なプロセスに沿って進められます。一般的な組み込み機器の開発・設計フローの一例を以下に示します。開発をスムーズに進めるためには、要求する製品の仕様を明確に伝える必要があります。

開発の流れは、①仕様検討/構想設計、②詳細設計、③試作及び評価と大きく三つのステップに分けることができます。ここでは、各ステップの内容について紹介します。
①ステップ1(仕様検討・構想設計)
構想設計・仕様検討の段階では、お客様からの企画・要求仕様に対し、要求仕様を達成できるように全体構想の設計を進めます。このステップでいかに要求仕様を満たした構想設計を行うことができるかが非常に重要なポイントになります。目標達成のために、どのような技術を活用するのか?要求される規格に対して実現方法は?開発にどのようなアプローチをとるのか?等の計画を練ります。このステップでは、DR(デザインレビュー)を活用し、「要求仕様と構想設計の整合性に問題ないか?」など細かく検証し、お客様の要求される内容を実際の形へと落とし込む工程といえます。
②ステップ2(詳細設計)
ここでは、構想設計で確定した仕様を基に、回路設計、ソフトウェア設計、機構設計と具体的な設計を進めていきます。システム全体を意識して、開発費用や開発スケジュールと照らし合わせた設計を行う必要があります。回路・基板設計の領域では、ノイズ対策・発熱対策により、いかに開発する機器が安定的な動作を実現できるか、機構設計の領域では、機器の小型化や軽量化に対して、強度的に問題ないのかを意識した設計が必要となってきます。つまり、詳細設計の段階では、開発する機器の品質に直結する作業となります。
③ステップ3(試作・評価)
詳細設計まで完了したら、試作・評価のステップに入っていきます。試作製造を行った試作品に対して、仕様通りの動作をするかの“機能試験”、電気的に過負荷を与えて問題ないか等の“電気的試験”、使用する環境、耐久性に問題ないかの“信頼性試験”など幅広い試験を行い、品質に問題ないか確認を行います。また、生産を行うのに問題ないか組立性、生産性等についての評価もここで行います。
この試作品の評価を経て、開発した組み込み機器に問題がないか、どこを改善すべきかといったフィードバック、設計データの修正に移っていきます。このステップは機器の性能だけでなく、量産化を実現する上で、欠かせないステップとなります。
以上が、組み込み機器の開発の流れになります。この後、量産化に向けたステップに入り、具体的な組み込み機器の量産に向けて動いていきます。
組み込み機器の開発なら、当社にお任せください。
組み込み機器 受託開発・生産センターを運営する株式会社サンエスは、組み込み機器の受託開発を行っています。また、当社は、回路設計・基板設計、メカ設計といったハードウェアの設計領域から、組み込みソフトウェア、システム開発といったソフトウェア領域まで、一貫対応が可能です。 お客様のご要望にお応えするために、要件の整理、要求仕様書の作成など徹底してサポートしますので企画段階から是非ご相談下さい。
技術情報・技術コラム

- 組み込みソフトウェア
- 組み込みハードウェア
センサー信号処理の工夫 – デジタルフィルタとキャリブレーション設計
組込み機器の多くは 温度・圧力・角度・光・加速度など、
さまざまなセンサーからのアナログ信号を基に制御を行っています。
しかしセンサー信号には「ノイズ」「ドリフト」「感度誤差」など、不安定要素が常につきまといます。
これらをそのまま制御演算に取り込むと、誤動作や制御ずれが発生する要因となります。
そのため、センサー信号をいかに“正しく・安定して”扱うかが制御開発の品質を左右します・・・

- メカ設計
軸部品設計における強度解析と加工精度の考え方
モータやギア、プーリ、カムといった回転体を支える「軸部品(シャフト)」は、
機器の動作精度と耐久性を左右する重要部品です。
制御機構、搬送装置、複写機など、あらゆる分野の駆動系に用いられており
わずかな歪みや偏心が振動・騒音・摩耗を引き起こす原因となります。
設計では 強度解析に基づいた安全率の設定と、
加工・組立段階での精度管理をいかに両立させるかが最大のポイントです・・・

- 組み込みソフトウェア
- 組み込みハードウェア
高効率電源回路の設計と発熱対策のバランス
電子機器の小型化・高性能化が進む中で、電源回路の高効率化はますます重要なテーマとなっています。制御基板やIoTデバイス、FA機器、医療機器などでは 複数の回路ブロックに異なる電圧を安定供給しながら限られたスペースで発熱を抑制することが求められます・・・

- 組み込みソフトウェア
RTOS導入で変わる組込み制御開発の設計思想
近年の組込みシステムは 単純な制御処理から、通信・表示・センサ連携・安全監視など多機能化が急速に進んでいます。かつての「1チップで1機能」という設計から脱却し、1つのマイコンで複数のタスクを同時並行で処理するシステム構成が一般的となりました・・・

- メカ設計
板金構造部品の設計最適化とコストダウン手法
産業機器や家電、OA機器など多くの製品において筐体・フレーム・ブラケットといった板金構造部品は欠かせない要素です。板金部品は機械的な支持構造であると同時に、放熱・ノイズ対策・メンテナンス性など製品の信頼性やユーザビリティにも密接に関わります・・・

- 組み込みソフトウェア
- 組み込みハードウェア
ノイズ源を特定する! 制御基板EMC対策の実践手法
制御基板設計では 機能や性能と同様に「EMC(電磁両立性)対策」が欠かせません。複写機・業務用洗濯脱水機・医療機器・FA装置などでは、周囲の電子機器にノイズを与えず同時に外部ノイズに影響されない電気的安定性が求められます・・・

- 組み込みソフトウェア
マイコン選定とファーム構成の考え方 性能と開発効率の両立設計判断
製品の知能化・ネットワーク化が進むなかで、組込み機器の中核となるマイコン(マイクロコントローラ)の選定は開発成否を大きく左右する工程です・・・

- メカ設計
材料選定のコツ:PC・ABS・POMの特性を活かす設計判断
製品の品質・コスト・信頼性を大きく左右する要素のひとつが「材料選定」です。とくに産業機器や家電、医療機器などの機構設計では、使用環境や要求特性に応じて最適な樹脂材料を選定する判断力が求められます・・・

- 組み込みソフトウェア
- 組み込みハードウェア
マイコン周辺回路設計でミスを防ぐ チェックポイント
マイコンを中心とする電子機器の設計では、システムの安定動作を支える「周辺回路設計」が極めて重要です。多くの産業機器や民生機器に組み込まれるマイコンは 電源、クロック、リセット、通信、I/Oなど多様な信号と接続されており・・・

- その他
ODMの活用について
ODM戦略とは、製品の設計から製造までをODM先に委託することで、自社のオリジナル商品を市場に投入できるビジネス戦略です。特にスタートアップ企業にとって、技術や設備がなくても製品開発が可能になる大きなメリットに…


